2016年11月22日
キタキチョウ


 

 

今日は,天気も良く,気温が高いので,
きっと,蝶たちも活動するだろうと,
キタキチョウや,ウラギンシジミの,
越冬場所となっている谷へ行った。
ウラギンシジミは,1頭のメスが,
チラチラと舞っただけだったが,
キタキチョウは,多くの個体が,
センダングサの花で,吸蜜しているのに出会えた。

キタキチョウは,こうやって逆光で翅を透かして観ると,
前翅表先端の黒紋や,裏の黒斑が,
個体毎に,少しずつ変異があることが判り,
観察していてとても興味深い。
上の3個体は,別の個体なので,比較してみると判る。

 

多くの個体が集まる場所なので,
求愛行動も観られるが,
たいがい,メスの交尾拒否で終わる。
上の写真では,
翅にビークマークと思われる欠けのあるオスが,
吸蜜中のメスに,求愛するが,
メスは,お腹を上げて,翅を開き,
交尾拒否姿勢をとっている。

中には,メスが逃げ,
それをオスが追いかけて,
空高く舞い上がる求愛飛翔を,
行うカップルもいる。
しかし,交尾にはいたらず,別れる。

 

今日は,キタキチョウたちのお気に入りの,
越冬場所も観ることができた。
直接雪などが積もらない,少し影になった所。
ビークマークのついたオスがとまって休む。
そしてまた,吸蜜に出かけると,
今度は,別の個体が来て,
同じ場所にとまって休む。
きっとこの場所は,どの個体もが狙っている,
越冬最適地なのだと思った。

S5Pro 90mm

(山梨県北杜市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀