2017年7月20日
ゴイシシジミ


 

 

林床のクマザサに,多くのゴイシシジミが群れていた。
葉の表で,吸水するもの,裏に群がるアリマキの出す汁を吸汁するもの。
前者は,ほとんどオス,
後者は,ほとんどメスというのも,興味深い。
オスは,だいぶ擦れた個体が多いようだ。

 

オスは,縄張り争いをしながら,メスを探す。
チョコチョコと飛び回り,時々,クマザサの葉にとまる。
葉にとまり,しばらくすると,翅を開いてくれるが,
これらの写真の通り,V字型の開翅となる。
直射日光の差さない場所なので,
裏の碁石模様の透過や,
褐色に反射する前翅や,後翅半分などは,
観ることができなかった。

 

産卵しているメスも多い。
小さなアリマキの群の中に,しきりに腹端を当てている。
なかなか肉眼では確認できない。

上の写真を,部分的に拡大してみると,
矢印の先に,産み落とされた卵が観られる。
こんな小さな卵から,孵化した幼虫が,
回りのアリマキを食べて,
この写真では巨大に見える蝶にまでなるのだから,
ものすごい成長をする様にびっくりする。

D7100 150mm,D5300 10.5mm

(長野県東御市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀