2021年8月11日
ベニヒカゲ


 

 

燈色帯の美しいベニヒカゲが,高原に多く舞う。
夏から晩夏の高原を彩る高山蝶だ。
未だ,オスだけだが,見渡すと,100頭を超す個体が,
草原を舞っていることが観られる。

湿った岩や石が出ている場所では,
10頭程度の吸水集団が,
あちらこちらで観られる。
ミネラル補給のための吸水だろう。

 

林道横にも吸水ポイントがあり,
自動車が通過するたびに,一斉に舞い上がるので,
その様をじっくり観察できた。

 

なぜか,林道上に小鳥の雛の遺骸。
ここにも多くの個体が集まり吸汁を行う。
しかし,かなりリスクの伴う吸汁であるようだ。
左のカットは,最初に観察したもの。
5頭が,遺骸に取りついていた。
右のカットは,そのほぼ30分後に観たもの。
2頭が,車に轢かれて落命。
そこに4頭が吸汁に来ていた。

 

吸水や吸汁に加え,吸汗も大好きなようだ。
手や首にもすぐにやってくるし,
草原を歩き回り濡れたズボンや靴にも集まってくる。

 

更に,一見汗など着いていないように観られる,
撮影機材類やクリーニングクロスにも群がってくる。
まあ,それだけ汗が着いているということだね。
こまめに洗濯しようと思った。

 

これまでのカットでは,吸蜜が無かったので・・。
いろいろな花で吸蜜するが,
クガイソウや,ヤナギランでの吸蜜が絵になると思う。
撮影したかったポイントのヤナギランは,
先日来た時は咲き始めだったのに,
今日は摘まれていて残念な結果となった。

D7100 150mm,10.5mm

(長野県東御市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀