2022年8月10日
ベニヒカゲ

 

 

高原では,ベニヒカゲが多く舞う季節となった。
早朝,多くの個体が葉上で翅を広げて,
夜露で湿った翅を乾かす。

 

オスの翅の表は,構造色と思われる
青色の反射が観られ,
光の反射角度を変えて撮影すると発色する。
1頭だけだが,青い鱗粉の点在している個体を見つけた。
蝶の目は,紫外線よりで見ているので,
オスは青い綺麗な色に見えているのだろう。

 

こちらはメス。オスより褐色が淡く,
構造色による反射も観られない。
目玉紋の中心の青白の点がはっきりしている。

 

朝の日向ぼっこタイムが終わると,
一斉に吸蜜行動に移る。
高原を代表する,ヤナギランやクガイソウでの
吸蜜する姿は,夏の高原を感じる良いシーンだ。

 

吸蜜が終わると,オスたちは,
メスを探して,草原を広く飛び回る。
時々,吸蜜もするがすぐに飛び立つ。

 

草原のベニヒカゲ観察も良いが,
明るい林床のマルバダケブキでの吸蜜も良い。

 

気温が上がり,日差しも強くなってくると,
草原脇のザレ場に多くの個体が集まり,
吸水を始めた。ミネラル分の補給だろう。

D7100 300mm,85mm,10.5mm

(長野県東御市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀