亜高山の林道沿いには、キベリタテハが多く飛び交う。
コンクリートの養生壁や溶岩や土の土手から滲み出る
ミネラル分を求めて吸水する姿を多く観る。
キベリタテハは、その種名の通り翅の縁の黄帯がよく目立つ。
その内側に並ぶ青斑は構造色の混ざった青鱗粉のようで、
明るい水色→濃い青色→紫へと、観る角度により色変化する。
翅のビロードのような臙脂色も独特の美しさがある。
溶岩の上でミネラル分を数個体をしばらく観察する。
岩にベタッと張付くように翅を開いている時間が長い。
移動する時は、翅をゆっくり開閉しながら歩く。
良い吸水場所が見つかると、また翅を開いて吸水を続ける。
キベリタテハと共に亜高山の林道沿いで多く見かけるのがエルタテハ。
キベリタテハより一回り小さいが翅の表の燈色がとても美しい。
行動はほとんどキベリタテハと同じで、ミネラル分を吸水する。
翅の裏の模様は、樹の皮のようで翅を閉じていると全く目立たない。
苔と草の生える砂礫地で、吸水する個体をじっくり観察することができた。
D7100 150-600mm
(長野県佐久市)